ともだちって何だろう

ミヒャエラ=マンケ子どもメッセージ
ルツ記1章16-17節(2023年11月12日)




むかし神様だけが王だったころ、
まだ人が国を治める王様になっていなかったころのことです。
ユダのベツレヘムという小さな町に、
一人の女が住んでいました。
その女はナオミ、夫はエリメレク、
2人の息子はマフロンとキルヨンと言いました。
ある年 大きな飢饉が起きました。
国中で作物が実らず食べるものが無くなったので、
ナオミと夫のエルメレクは 2人の息子を連れてベツレヘムを出ました。



4人はモアブの野にやって来ました。
「ここで暮らすことにしよう」
ところが新しい生活をはじめてまもなく、
突然ナオミの夫エリメレクが死にました。
ナオミと2人の息子を残して死にました。
残された3人はそのモアブの地に留まり、
2 人の息子は大きくなって、
それぞれモアブの若い女と結婚しました。
それで家族にルツとオルパが加わって、
5 人になってそこのモアブの野で一緒に暮らしました。
10年ほど経ったころ、
ナオミの息子たち2人とも、マフロンもキルヨンも、
次々と死んでしまったのです。



夫にも2人の息子にも死なれたナオミは、
ただひとりモアブの野に残されたナオミは
ベツレヘムに帰ることにしました。
主なる神様はベツレヘムの人々を顧み、
食べ物をお与えになったということを
ナオミはモアブの人の話に聞いていたからです。
男たちのいなくなったモアブの野の家を、
息子たちの若い妻ルツとオルパも 一緒に出て、
ナオミについて行きました。
帰る途中、ナオミは息子の妻たち2人に言いました。
「わたしはベツレヘムに帰ります。
ルツよ、オルパよ、自分の村の家に帰りなさい。
主なる神様に祈ります。ルツもオルパもそれぞれに
新しい人生を始めることができますように。
どうか、ルツもオルパも幸せになりますように。」
ルツとオルパは声をあげて泣きました。
「いいえ、 ナオミさん、ご一緒にベツレヘムに帰ります。」
それでナオミはやさしく説明しました。
「ルツよ、オルパよ、帰りなさい。
どうしてついて来るのですか?
わたしはもう年をとって、
何も助けることができません。
ルツもオルパも悲しく泣いていますが、
わたしの方がはるかにつらいのです。
主なる神様がわたしを見てくださっています。」
ルツとオルパはまた声をあげて泣きました。
オルパはやがて別れましたが、
ルツはすがりついて離れませんでした。
ナオミは言いました。
「オルパは自分の家に帰って 行きます。
ルツもオルパの後を追って行きなさい。」
ところがルツは帰ろうとしませんでした。
たしかに言われた通りだったのです。
若いルツの夫が亡くなったので、
もう年をとったナオミの家族として
ついて行かなくもよかったのです。
しかし 10 年も一緒に暮らして
ナオミとはいい友だちになって
そしてナオミも亡くなった夫も
信じていた主なる神様をも
ルツは信じるようになっていました。
ですから、ルツはナオミに言いました。
「わたしに、去って行って
ナオミさんをひとりにさせるなんて、
そんなひどいことを言わないでください。
   わたしは、あなたが行こうとするところに行きます。
   わたしは、あなたがお泊りになる所に泊ります。
   あなたの友だちはわたしの友だちです。
   あなたの神さまはわたしの神さまです。
わたしはどこまでもあなたについて行きます。」
・・・そのようなルツさんのひ孫のひ孫のひ孫・・・のひ孫は
イエスさまでした。
イエス様は、弟子たちに
「わたしについて行きなさい」
と言って
友だちになりました。そしてイエス様に
「あなたがたは離れていきたいか」
と聞かれて、イエス様の弟子たち、イエス様の友だちは答えました。
「主よ、わたしたちはだれのところへ行きましょうか。
あなたは永遠の命の言葉をもっておられます。
あなたこそ神の聖者であると、
わたしたちは信じ、また知っています。」(ヨハネ 6 章 67~68 節)
どうでしょうか?今日ここにいる私たちも、
ルツに倣って近くにいる人の友だちになり一人ぼっちにさせない、
弟子たちに倣って、イエス様の友だちになって従っていきませんか?


お祈りします。
「天の父なる神様、私たちには日々、
いろんな人たちとの出会いがあります。
どうか、周りの人々を一人ぼっちにさせないで、
共にいることができますように、
優しい心をお与えください。
また、私たちを愛してくださっているイエス様には
「わたしについて行きなさい」
と わたしたちが呼ばれています。
どうか、愛するイエス様の友だちになり、
どこまでも イエス様について行けますように、
心にあなたの勇気を注いでください。
この祈りを、イエス様のみ名によって、
御前に御ささげします。アーメン。」